短歌を作ってみました。

広島出身、関西在住です。よろしくお願いします。

晩夏

この夏の思い出ひろう間もなくて急かせるようにお日さま沈む あの人の言葉 もし歌は約束をもて詠むべしとなれば、われ歌をば詠むべからず。流行に順(したが)ひて詠むべしとなれば、われまた歌を詠むべからず。 ~会津八一『南京新唱』 actto BST-02BK ブッ…

線香花火

一つずつ静かに落ちてこの夏の思い出刻む線香花火 8月に詠んだ歌(前半) ふるさとの山はいつでもそこにいるただ黙ったままでもそれがよい 今もなおその時々で思い出す亡き父親の言葉の数々 国守る気高く重い使命帯びやさしい君の強くあれかし 長距離の移動…

読書感想文

妹のあらすじだけの感想文直してやった遠い夏休み ランキング参加中はてな文芸部 ランキング参加中言葉を紡ぐ人たち

ラジオ体操

出欠の判押す役に憧れてたまに行ってたラジオ体操 小学生のころの夏休みの思い出と言えば、スタンプを貯めようとがんばって早起きした「ラジオ体操」。高学年の人がやっているスタンプを押す役がとてもカッコよく見えて、ずいぶん憧れたものです。それで家に…

蝉時雨

夏の朝木陰に騒ぐ蝉時雨時を急いで命をつなぐ セミの鳴き声の音量は70dBと言われています。結構大きいですね。でも、そんなにうるさいとは感じません。なぜでしょうかしらね。鳴くのはオスのみで、セミの鳴き声はメスへの求愛行動だそうです。 ランキング参…

八月のあまりに暑い昼下がりさすがの蝉も涼んでいるか 午後の暑い時間帯に、蝉の声が一斉に止むときがあります。あれほどわんわん鳴いていたのに、気がつくと、しーんと静まり返っている。お天気が悪くなったわけでもないのに。どうしてなのか調べてみたら、…

酷暑

心頭を滅却してもなお暑いおまけに腹が減って腹が立つ 毎日、ひどく暑い日が続きますね。いくら精神を鍛えても、我慢の限度を超えています。ところで、少々小難しい話になりますが、カーボンニュートラルとかいって、温室効果ガスの排出を抑制する動きが世界…

灯籠流し

夏の夜の川面に揺れる灯籠は広島の子の祈りを乗せて 毎年8月6日の原爆の日には、原爆ドーム前の川で灯籠(とうろう)流しが行われます。戦後間もなく、原爆で親族や知人を失った遺族や仲間たちが、供養と復興の願いを込めて手作りの灯籠を川に流したのが始ま…

ひまわり

太陽に向かって咲くひまわりの顔の真ん中暑くて焦げる あの人の言葉 歌をよむ事は、心の発(おこ)るところ也。さらに人の教へによらず。・・・和歌を詠むということは、自分の心から発するものである。決して他人の教えによるものではない。 ~順徳院 ランキン…

空蝉

早朝の庭で見つけた空蝉の真新しきに心涼やか 無事に羽化して飛び立ったらしく真新しいセミの抜け殻に、幼虫時代の7年間を我が家の庭で過ごしてくれたのかと思うと、また感慨深いものがあります。残り短い命、この夏を精一杯生きてほしく思います。 あの人の…

嫌がるな夏には夏のよさがある風呂上がりに浴びる扇風機 あの人の言葉 「ああ淋しい」と感じた事を「あな淋し」と言はねば満足されぬ心には徹底と統一が欠けている。 ~石川啄木 ランキング参加中はてな文芸部 ランキング参加中言葉を紡ぐ人たち

ラムネ

ラムネ開けシュポン、カランと音がしてでも無くなった中身半分 あの人の言葉 短歌は結局のところ、〈短さの豊かさ〉を頼みとする詩型である。 ~三枝昂之 たんぽぽの日々: 俵万智の子育て歌集 作者:俵 万智 小学館 Amazon ランキング参加中はてな文芸部 ラン…

ミニトマト

庭に出てトマトできたと告げる相手のいる嬉しさよ楽しさよ あの人の言葉 歌はヒューマンドキュメントとしての意味がなければならない。 ~木俣修 ランキング参加中言葉を紡ぐ人たち ランキング参加中創作家達の集いの場

天神祭

高層に勤める君は天神の花火を下に眺めるという 天神祭(てんじんまつり・てんじんさい)は、日本各地の菅原道真を祀る天満宮で行われる祭りで、大阪天満宮の天神祭は、日本三大祭りの一つ(東京の神田祭、京都の祇園祭)といわれ、大阪三大夏祭りの一つ(愛…

スコップにくっついてきた蟻だけどおまえ帰る道は分かるのか? あの人の言葉 ”秀歌”とは何か、と問われたならば、一言で答えることができる。それは心臓にドキンとくる歌である。 ~藤平春男 ランキング参加中言葉を紡ぐ人たち ランキング参加中創作家達の集…

朝顔

早起きは朝の美人に出会うため大輪咲きの命短し 見栄えが良いだろうと思って、大輪咲きの朝顔の種を買って育てたのですが、花が大きい分、普通の朝顔に比べて萎れてしまうのも早いような気がします。だから、少しでも早く起きて顔を見なくてはなりません。 …

七夕

織姫の章(あや)なさずして流す涙今宵逢えるか天の河原で 古代中国に発する「七夕伝説」の原型は、牽牛と織女の二つの星が、向かい合ったままいつまでも結ばれない、というものだったそうです。それが魏晋の時代になって、二人を隔てる天の川に、年に一度カ…

織姫

織姫の織りなす糸の跡となり天の川原に星の流れる あの人の言葉 歌はもののあはれを知るよりいでくるものなり。 ~本居宣長『石上私淑言』 ランキング参加中はてな文芸部 ランキング参加中言葉を紡ぐ人たち

紫陽花の花

そのままの姿で枯れる紫陽花は咲いた証を堂々残し あの人の言葉 五七五七七という型があることで、そこに身を委ねて、自由に言葉を探してくれば、型がなんとかしてくれるっていう安心感のようなものがある。 ~俵万智(歌人・エッセイスト。1962年~) ラン…

夾竹桃(きょうちくとう)

広島の祈り支えた夾竹桃焦土と化して逸早く咲く 私がまだ小さかったころ、広島市内を走る路面電車に乗ったときなど、しばしば顔に紫色の大きなケロイドのある大人に出会ったものです。そんな人を見るたび、私たち広島の子は、原爆の恐ろしさを実感すると共に…

朝顔

朝顔の何であっても絡みつき上に伸びんとする必死さよ あの人の言葉 歌を詠むことで、日常に立ち止まる時間が生まれ、言葉にするために、もう一度味わい直すことができる。 ~俵万智(歌人・エッセイスト。1962年~) ランキング参加中はてな文芸部 ランキン…

コガネムシ

コガネムシお前は絶対許さない葉は穴だらけ根はスカスカに ランキング参加中はてな文芸部 ランキング参加中言葉を紡ぐ人たち